福岡家庭裁判所 昭和31年(家)1784号 審判
国籍
韓国
住所
福岡市○○町○○番地
申立人
朴勉光(仮名)
国籍並住所
申立人に同
未成年者
朴実(仮名)
右申立人からの特別代理人選任申立事件につき、審理の結果韓国の法律により申立人は未成年者の父として単独に親権を行う者であり、主文掲記の行為は未成年者と利益相反する行為と認められるので、申立を相当と認め左のように審判する。
主文
申立人の株式会社国際相互銀行に対する金額百弐拾万円の債務の為未成年者所有に係る
福岡市○○○町○○番地 宅地○○○坪
に抵当権を設定するにつき
福岡市○○○町○○番地 宇成道(仮名)を
未成年者の特別代理人に選任する。
(家事審判官 徳田基)
申立の趣旨
申立人朴勉光を債務者申立人成東光(仮名)申立外奥山義雄(仮名)連帯保証人事件本人を根抵当権設定者昭和三十一年十二月十七日根抵当権設定契約による債権者株式会社国際相互銀行債権元本極度額金百弐拾万円とする事件本人所有の別紙目録記載の土地につきこれが根抵当権設定登記をなすに対し右事件本人のため特別代理人を選任する審判を求める。
事件の実情
一、申立人は未成年者事件本人朴実に対し共同の親権を行う父であるところで事件本人は別紙目録記載の土地を所有するのであるが今般父(事件本人と同居)申立人朴勉光(仮名)が金属回収営業資金入手の必要が生じ自己の所有の家屋がみたらないのでこれ以外に別紙物件を債務者申立人成東光(仮名)及申立外奥山義男(仮名)及事件本人を根抵当権設定者昭和三十一年十二月十七日根抵当権設定契約に因り債権者株式会社国際相互銀行(仮名)債権元本極度額金百弐拾万円としてこれに事件本人所有の右別紙土地につき右根抵当権設定登記し以て金策を意図せるについては右行為は事件本人と親子利益が相反する行為に該当するを以て事件本人のため特別代理人の選任を求めます。
仍ほ本件特別代理人の選任については事件本人の母の兄左記の者を選任切望します。